第1回全員集会報告

 本年度、第1回目の全員集会を開催しました。

 分譲マンションが普及し始めて、早や40年以上となります。

多摩ニュウータウンの旧公団・公社団地でも、比較的新しい民間マンションでも、共用部分の建物・設備ついては、大方の管理組合がその責任のもとで、計画的な維持・管理を行っております。

 その一方で、専有部分については、区分所有者自身がそれぞれの責任と費用で行うこととされて、ほとんど省みられることがありませんでした。

 しかし、築30年前後のマンションの専有部分では、経年劣化による給排水管などの腐食・詰まりによる漏水事故が増えたり、高齢化に対応した住戸内の間取りの変更や設備の補修が遅れていたりで、生活上の不便、不安が昂じてきております。

区分所有者が安心、安全に住まい続けるには、本来、共用部分だけではなく、専有部分についても計画的な点検、改修が望まれています。

 今回は、住民の高齢化が進んでいくなかで、専有部分を適切に維持・管理していくには、規約等を含めて、今後どのようにしたら良いのかを考えるために、下記のテーマで講演会、座談会を行ないました。 

 

日時:平成26年3月16日(日)午後1時半~5時

場所:パルテノン多摩 学習室(4階)
 

第1部
「取り残された専有部分」

~マンション給排水管改修工事の問題点~

 

講師:田村 晃清氏 (写真右)

    (NPO法人リニューアル技術開発協会副会長、マンション管理士)

    木村 章一氏 (写真左)

    (同協会副会長、一級管工事施工管理技士、一級建築施工管理技士)

 

今回の講演では、下記の項目についてご講演いただきました。

  1. 専有部給排水管の老朽化による事故例
  2. 専有部給排水管の取り扱い・実情
  3. 一般的なマンション専有部給排水管の設置例
  4. 近年の考え方と提案
  5. 専有部給排水管改修工事を管理組合主導で行う際のステップ
  6. 専有部改修工事の難しさ
  7. 専有部改修工事の事例
  8. 専有部改修工事に求められる現場代理人とは

 

 特に項目5については、組合で実施するとなると、長期修繕計画への組み込みステップや、規約化の問題など様々な角度から実例を含めてご説明いただきました。また、実際の工事を行う上での業者選定や、そのポイントなどについても勉強させていただきました。詳しい内容は後日メモをアップ致します。

 

 

第2部
「座談会」

 

第2部では、時間の関係上、下記のテーマに絞って座談会を行ないました。

  1. リフォーム施工基準について
  2. 管理組合による専有部計画修繕の有無について

 専有部リフォーム申請については、殆どの組合で実施されているようですが、施工基準などを定めている組合は少ないようです。今回は、施工基準を定めている組合の資料が配布され、説明いただきました。また、専有部の排水管等の修繕を組合で実施できるように規約化している組合もあり、その説明もいただきました。

 実際に、専有部の修繕を組合で行うためには、その費用や実施率、改修できなかった住戸への対応など、様々なクリアすべき課題があるようです。


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